数十年振りに引っ越ししたピアノをお手入れ

2013.6.27

長年、誰も住まなくなったお家の中にポツンと1台の木目のピアノが、数十年振りに引っ越しして、沢山の子供たちやご家族の住まれるところにやって来ました。奥様より、鍵盤を弾けば、何とか音は出るんです。何とか蘇ることは出来ますか? 何とか蘇らせようと誓い、2日間かけて、各部の修理や、調律は、合計4回やる事により、以前を思わせる事のないみちがえる楽器に仕上がりました。すみません、作業に必死で、写真を撮る余裕がなく、ころっと忘れてもいましたので写真が無いのが残念で、申し訳ありません。鍵盤は、4つに渡り欠けていましたり、ピアノのアクションで、絹糸を寄り合わせている部品があるのですが、湿気と経年変化で粉のようにポロポロになってしまっていました。88ある鍵盤の高さもガタガタになってしまって、音も、本来は「ド」の音が、「シ」かそれより低くなってしまっていました。それらを一つ一つ、2日かけて、何とか蘇らせる事が出来ました。ヤマハの昭和50年頃のアップライトピアノでしたが、この頃のピアノは本当に材質も品質も優れています。また、ヤマハのピアノは、マニュアル通りに調整いてやればいい音、タッチが出来るように作られていますので、よく出来ています。でもその、マニュアル通りの調整はちまちました、細かい精度が要求される作業です。僕は、実はこれが大好きです。こうして一台のピアノが蘇ることにより、お客様もそうですが、僕もとても愛着が湧きます。次回、会えます事が今から楽しみです。

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