アコースティックピアノと電子ピアノ

2011.10.14

今現在、楽器店や家電量販店など、市場では様々な電子ピアノが流通し、販売されています。
機能も充実し、低価格で、調律の必要もなく、持ち運びも楽。と、いい事尽くめのような電子ピアノですが、これから新たにピアノを習おうかとお考えの方には、アコースティックピアノをおすすめします。

たしかに、電子楽器には、電子にしかできないよい世界があります。しかし、電子楽器では、先生から教わる微妙な表現力は、正直難しいというかできないと私は思っています。
アコースティックピアノにそっくりな電子ピアノでも、残念ながら、どこまで行っても電子は電子。生の楽器にはかなわない部分があります。

アコースティックピアノと電子ピアノを比較してみましょう。

電子ピアノは家電と同じ扱いで、寿命は短く、大体10年位するとどこかおかしくなったり壊れたりします。
運が悪いと購入してすぐに壊れることもあります。
その度修理をするにしても、電子部品の供給期間が7〜8年と短く、それを過ぎるとパーツがなくなり、修理は不可能となってしまいます。
さらに中古の電子楽器に至っては、購入後すぐに壊れるリスクが非常に高く、とてもおすすめできません。
私個人的には、店頭で通電展示されている商品は、たとえ安くてもリスクを考えると買いません。

翻って、アコースティックピアノ。その音は、人間の声に最も近い楽器とも言われていて、人間の耳に最高に心地好い、心を癒される音である事は間違いありません。
また、アコースティックピアノは、壊れにくい非常によくできた楽器の王様です。
20年、30年前に製造されたピアノでも、お手入れ次第で新品と比べて遜色ない音を出す物も珍しくありません。
万が一、壊れ、修理が必要になっても、私共調律師が修理し、末永くいい状態を維持することができます。

これからピアノを習われる、またすでに習っておられる方には、ぜひ、アコースティックピアノをおすすめします。

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